開放骨折が完治するまでのリハビリを含めた治療期間
骨折した骨が外皮を突き破って出てきてしまう骨折の状態を開放骨折と言います。
感染症の危険がとても高いこの骨折が完治するまでの治療にはどれほどの期間がかかるのでしょうか。
【倍以上の期間が】
開放骨折の治療にはまず、損傷してしまった外皮や筋肉などの治療を行います。
感染症の危険が高い為、気を付けながら治療しなくてはならないので慎重な経過観察が必要で、その治療期間はかなりの時間を要する事は想像に難くありません。
一般的に骨折した骨が完治するまでには2〜3ヶ月ほどかかると言われています。
負荷の掛かる部位であればその期間はさらに伸びる事でしょう。
開放骨折の場合は通常よりも長く、完治には6ヶ月〜1年はかかるようです。
【感染症対策の結果】
開放骨折の方が通常の骨折よりも治療や完治までの時間が掛かってしまう理由は、まず感染症の危険が高い事です。
通常の骨折でしたらすぐに骨折した骨の治療に本格的に入る事が出来ますが、開放骨折の場合ボルト等の金属性の固定具を使用した治療が感染症のリスクが落ち着いてから、という形になるからです。
固定具には感染症の原因となる菌が繁殖してしまう可能性があるためしばらくは使用できないのです。
スポンサーリンク
【骨折の治癒システム】
もう1つの理由は、骨折が治癒する仕組みに関係しています。
通常ですと膜性骨化と内軟骨骨化という2つのシステムで骨折の治癒が行われます。
ですが、開放骨折の場合ですと骨を取り巻く骨膜という部位が損傷を受けてしまう為、内軟骨骨化のみで治癒が行われるので時間が掛かってしまう、という訳です。
【リハビリの期間】
骨折などの症状を完治させる為に欠かせないのがリハビリです。
骨折部位が足であった場合などは松葉杖を使わなくとも歩く事が出来るように練習していくのですが、前述の通り骨の自己修復システムの内片方が使えない状態ですので、開放骨折のリハビリは長期間になる事が殆どです。
ですが、完治させずにリハビリを行わなければ骨がおかしな形に成形されてしまったり、場合によってはその部分が動かなくなってしまう事もあり得ます。
このように開放骨折は治療期間も完治までの期間もとても長い物ですが、その長さはどれも重要な意味があってこその物であり、それほど開放骨折という症状が重い状態であるという事でもあるのです。
スポンサーリンク