若い世代に多い骨肉腫・・遺伝する確率は?
癌の中でも遺伝性が低いといわれているのが骨肉腫ですが、まったくないということはありません。
ただほかの癌と比較してその確率は低めです。
家計の中でがんを受け継いでいるかどうか、区別のつかないことも少なくありません。
【遺伝的要素がある癌という病気】
日本人の2人に1人が癌になる確率を持っているといわれています。
骨肉腫は若い世代で発症する事がほとんどですが、この中にも遺伝的要素があるようです。
家族性腫瘍は、ご家族の中に腫瘍が集積して発生するとされています。
この中に、1つの病的な変異が親から子に伝わる遺伝性腫瘍があります。
人はがん抑制遺伝子を父由来と母由来、2つをもらい生きていきます。
しかし親のどちらかが、がん抑制DNAの変異があれば、片方からは抑制DNAをもらえません。
【出発がすでに違う】
通常、両親からもらったがん抑制DNAがあるため片方正しく働かなくなっても癌になることはありません。
もう片方も変異すればそれががん細胞となります。
しかし片方の親ががん抑制DNAを持っていない状態では、変異していない正しいがん抑制DNAが働かなくなった時、がんになってしまうのです。
つまり癌になるリスクが高いのです。
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【遺伝性腫瘍の中にも含まれている骨肉腫・肉腫】
遺伝性腫瘍の場合、多発癌、重複癌などがみられることもあるので、例えば親が大腸がんでその確率があるという場合、子宮がんや卵巣がんなどできやすいといわれている癌の検診も進められることがあります。
骨肉腫や肉腫についても、確率は低いけれどまったく可能性がゼロということはないので、親、祖父母などに癌を発症した方がいた場合で、お子さんがひざ、ひじなどに痛みを感じているという場合、万が一を考えて検査する方がいいでしょう。
【要素があることを理解する】
骨肉腫について遺伝的要素をもっているということを神経質に考えることはありませんが、確率がほかの人よりも高いという事実は消えません。
骨肉腫にしても肉腫にしても確率が少しでもあるということを頭の隅において、以上があった場合に即時検査を受けることができるようにすることが大切です。
遺伝的要素がある癌、確かに骨肉腫については確率がほかの癌よりも少ない癌といえます。
早期発見で以前よりもずっと予後がよくなっている骨肉腫ですから、リスクがあるということを理解し、異変があれば病院へという気持ちを忘れないようにしましょう。