開放骨折 感染症 症状 治療

開放骨折における感染症のリスクと症状・治療方法

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開放骨折は皮膚を突き破って骨折した骨が外に出てしまうものですが、骨折した骨が汚染された外気に触れてしまう為、感染症のリスクが非常に高い物です。
仮に感染症になってしまった場合どのような症状が出て、どのような治療が行われるのでしょうか。

 

 

【感染症の割合】
開放骨折における感染症の危険性はとても高いです。
通常の閉鎖骨折の場合、術後感染率は4〜5%ほどですが、開放骨折の場合ですと10〜20%にも跳ね上がります。
あくまでもこれは術後感染率ですので、開放骨折の場合、折れたその瞬間からかなりの効確率で感染のリスクが付き纏います。
それ故に、初期治療では感染のリスクを出来るだけ減らすような治療の手順が取られるのです。
それらは抗生剤や抗菌剤の投与や患部の徹底洗浄、ボルトやプレートの使用を控える事、などで、最低限そうした手順を踏まなければ感染を回避することが出来ないのです。

 

 

【最悪のケース】
そうした手段を講じたにも拘らず感染症が起きてしまう事もあり得ます。
そうした場合の症状として骨髄炎が起こってしまい、骨癒着に支障が起きる事で骨が本来の形に修復される事なく変形してしまう症状や、他にも症状として何らかの機能障害が残ってしまう症状が起こりえます。
最悪の場合、その部分を切断しなくてはならなくなる事も考えられます。
そうでなくとも本来使用するはずであった治療器具が、感染を悪化させる可能性があるため使うことが出来なくなり、治癒が遅れてしまいます。
治癒が遅れればそれだけ後遺症の発生するリスクも上がる為、危険が増大する事になるのです。

 

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【感染の予防・治療】
感染症の治療には開放骨折した患部の初期洗浄、洗浄デブリードマンや抗生剤、抗菌剤の投与、骨を創外固定をするのであれば開放骨折部分の安定化もします。
必要ならば血行再建や皮弁形成を行い、更に安定した治療を行っていきます。
このように基本的には初期治療の段階で感染症の疑いを徹底的に排除していくスタンスで治療が行われます。
それでも感染症の症状が出てしまった場合には、閉鎖式持続洗浄療法などの感染に有効な方法が取られる事になりますが、開放骨折の後遺症などの症状が残ってしまう可能性は非常に高くなってしまうでしょう。

 

 

開放骨折の感染症発症リスクはとても高く、医師が十全に手を尽くしたとしても感染の可能性はゼロにはなりません。
感染は体内の免疫力と侵入した菌の毒性の戦いになります。
菌の毒性が勝ってしまえば感染してしまうでしょう。
そうならないためにも安静にして自身の体力を保つように心がけてください。

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