骨折時のボルトを抜くために入院する際の注意点
骨折の程度によって治療法は変わってきます。
軽い場合はギプス等で固定しますが、重症な場合は手術をしてプレートやワイヤー等の金属で骨同士を固定します。
鎖骨や関節付近はプレートと骨をボルトで固定する方法が多く、膝や足首等はボルトだけで固定することもあります。
プレートやボルトはチタンやステンレスなので人体に入れても問題ありませんが、骨がついたら手術をして金属を抜きます。
手術は体力的に負担をかけるので、高齢の方は抜かない事もありますし、若い人でも手術をしたくない等の理由で残すことも可能です。
ただ時間が経つと骨と金属が癒着してしまうので、骨折が治ってから数年後に「やはり金属を抜きたい」と言っても抜けない場合があるので抜くか残すかは担当医と相談して慎重に決めたほうがいいです。
抜くことが決まったら手術の為の事前検診を行ってから入院になります。
最近の手術は全身麻酔が多いので入院1日目の夜から食事制限があります。
この食事制限は全身麻酔をしていると嘔吐した場合に喉を詰まらせてしまう可能性があるので、胃を空にしておくためです。
入院2日目に金属を抜く抜釘手術をし、患部が胸や腕等、上半身なら歩行に問題がないので3日目には退院できます。
歩行に影響のある下半身の場合は、術後すぐには歩けないので、1,2日、場合によっては数日入院します。
手術は金属を入れる時より、抜く時のほうが比較的に楽だと言われています。
骨折自体は治っているので後は手術の傷の回復を待つだけなので、早ければ2,3日で日常生活に戻れます。
その後、手術後の検診をして終わりです。
最後に、人体から抜いたプレートやボルト等の金属は患者さんの物なので持ち帰ることができます。
記念として貰う人も多いようですが、注意が必要です。
数年後に貰った金属がいらなくなったとしても、これらの金属は医療廃棄物になるので普通に捨てることはできません。
ですので貰うかどうか簡単に決めないほうがいいとも考えられます。